なぜ今 BCM/BCP その2

 役所勤務で知った介護事業所の防災、BCM/BCP対策の現状

ちょっと間があきました(反省!)
防災職人の中やんです

今回は、令和6年度にBCM/BCPが義務化される介護事業所についてです

町の防災専門監をしていたときに、町内の介護事業所と防災情報伝達訓練をする機会があり、反省会の場で介護事業所の経営者の方に防災対策の現状について話を聞かせてもらいました。
「消防署から『消防計画』出しなさいと言われるので、出してますよ。」とのこと。また、「消防署の指導で『避難訓練』と『防火訓練』ちゃんとやってます。」と胸を張って話されていました。
いくつかの事業所の『消防計画』を見せていただくと、
タイトルが『消防・防災計画』となっていて、内容にも一応、災害時の避難計画や災害に備えた設備の話が書いてあるものもありました。

ただ・・・
実際に使えるのかというと、う~ん
と言う内容がほとんどでした。消防署も指導はしてくれているのですが、やはり火事に関する部分だけが手厚く、災害対応は浅くサラッとという感じ、残念ながら、いざと言うときには心許ない内容でしたね。
それに、訓練も火災発生時を想定したものなので、「火事だ、火を消せ。外へ避難しろ。」というものと、消火器・消火栓による初期消火の訓練が大半でした。

地震、豪雨などの災害が発生した場合の対応は、火事とはやはり違います。また、災害が発生した後どうするのかについては、ほぼ、無計画に近い状態でした。
それと、どの事業所の計画にも共通していたのが、災害が発生しても100%全部のスタッフが勢揃いして、すべての非常時対応を直ちに対応できるスーパーマン集団のような内容になっていることです。

そう、これはこの町内の介護事業所だけに限った話ではないはずです。
近年大きな災害に遭遇した地域の事業所であれば、それなりに教訓を持って対策しているかもしれませんが、そうでない多くの地域では、似たような状態ではないかと容易に想像できます(汗)

う~~~ん 鹿児島周辺は、台風や前線豪雨の多い地ではあるものの、これまでに死傷者が多数でるような災害が少なかったため、はっきり言って他のどの地域より防災対策に対する意識が低い!! これは現場にいた私の率直な感想です。

今回は、ここまでです
読んでいただいてありがとうございます



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