地震! 最近よく揺れる鹿屋 その3
強烈な冬将軍
クリスマス冬将軍 冷えましたね~
鹿児島でも各地で雪が降ったようです。鹿屋(平野部ですが)は、ミゾレ混じり雨が少々降ったようですが、積もったりはしませんでした。
普段、雪との付き合いが少ない鹿児島では、少し積もっただけでもヤバいことになります。
曽於市では降雪によるスリップ事故が10件発生したと報道してました。
北日本では、前回の大雪に追い打ちをかけるような状況。各地で人的被害や停電、集落孤立等が発生しました。心よりお見舞い申し上げます。
では、地震の話の続きです。
12月18日03:06の地震【震源地:日向灘】
この地震は、宮崎沖の日向灘を震源とする地震で宮崎市では震度4を記録しました。鹿屋は震度3でした。
南海トラフを震源とする巨大地震と津波については、国をあげて警戒を呼びかけているので耳にしたことはあるのではないでしょうか。
国の地震調査研究推進本部の発表によると、今後30年の間にマグニチュード8~9クラスの巨大地震が発生する確率は80%と評価されています。ホームラン56本を放ったヤクルトの村上選手の打率が3.18割だったことと比べてみれば、8割という数字がどれだけヤバいかはわかりますよね。
南海トラフ大地震を引き起こす震源地は、駿河湾から日向灘にかけて横たわっているユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界付近と言われています。
直近では、1944年12月7日の『昭和東南海地震』(震源三重県南東沖、最大震度6、死者・不明者1,183人、家屋倒壊18,143棟)と、そのちょうど2年後の1946年12月21日の『昭和南海地震』(震源潮岬南方沖、最大震度6、死者・不明者1,330人、家屋倒壊11,591棟)です。
この南海トラフ地震は、100~150年の周期で発生していること、一つの地震が次の地震を誘発して、近い時期に二度目の大地震が発生するという特徴を持っているようです。
もし、南海トラフ巨大地震が発生すると、政府が発表している被害想定では、最悪ケースの場合で死者は約24万人になるとされています。(東日本大震災の死者・不明者は約2万2千人)
今回の地震は、まさしくこの南海トラフの一部、日向灘が震源だったんです。
ここ数年を見ても、日向灘や四国~紀伊半島沖を震源とする地震は、時々発生していますが、巨大地震の前兆となるようなものではない通常の地殻変動レベルだそうです。そういえば今年の1月と10月にも震度4~5の地震が発生してますね。
南海トラフの中でも駿河湾から紀伊半島付近は、都に近かったためか有史以降の災害の記録がかなり詳細なものが残っているし、近年の観測・監視体制も充実しています。しかし、四国沖から宮崎の側は、残念ながら十分な観測・監視体制が十分ではないようにも思えます。(こんなこと国や専門家に見られたら、怒られるかもなぁ・・汗!!)
過去10年を見ても日向灘側の地震活動は増えているようにも感じます(気象用データから)
そんな中での今回の地震なので、私的には気になってしょうがありません。
南海トラフ地震の想定震源域 |
12月18日23:19の地震【震源地:種子島東方沖】
3回目の地震は、種子島東方沖を震源とする地震です。この地震では、最大震度は2でした。
実は、玄関先でタバコ吸っているときでしたが、揺れに気づきませんでした(汗!!)
九州南部の震央域名と12/18の震源地 |
この地震の震源は種子島の東の海溝部です。南海トラフ巨大地震の対象震源域ではないのですが、海底地形で見ていただくと分かるように日向灘から続くユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界線上なんです。地震研究推進本部のデータでは、この海域で巨大地震が発生する確率は高くはないとの評価のようなので、あまり心配しなくてもよいようですが、本当にそうなんですかねぇ???
というの個人的な率直な感想なんです。
仮に、この海域を震源として大地震が発生すると想定した場合の被害想定が鹿児島県から発表されています。その被害想定によれば・・・
震源:種子島東方沖 マグニチュード8.2の地震が発生した場合の最大被害想定
最大震度:6強
地震による死者:190名(冬の深夜)
津波による死者:120名(夏の昼)
家屋全壊:13,600棟
家屋半壊:53,500棟
最大津波高:5.83m 遡上高:6.54m
とされています。かなりの大災害になります。
確率的には低いとのことのようですが、本当にそうでしょうか?そこが気になります。
気象庁のHPで、大隅半島東方沖、種子島近海、種子島南東沖、奄美大島北東沖の4つの海域での地震の回数を年代別に調べてみました。
う~~んっ 確実に回数は増えているよなぁ
離島が多く、本土のように昔からの詳細な記録が残っていないこと、関東以北の太平洋や紀伊半島付近のような観測網が整備されていないことで正確な分析がされていないのではないのかなと感じるのは私だけでしょうか。(以前、防災専門監をやっていた頃、このことをある専門機関の方に質問してみたら、ちょっと口を濁された記憶があります)
陸上部の各種観測システムや衛星等々の観測網を総合的に運用することで、高い精度で分析・研究されているとは思いますが、やはり現場を常続的に観測することに勝る精密なデータはないように思います(古いタイプの人間なのかなぁ)。
過去に頻繁に災害を出している地域は、観測体制も調査研究も積極的になされているのに比べると四国~九州~沖縄方面は、かなりその体制が貧弱だと言えませんかねぇ。
なので、今回の地震が気になったしだいです。
種子島周辺を震源とする地震の回数 |
海底地震観測網(S-net) |
が、九州に生まれ鹿児島に住むものとして、九州から沖縄にかけての地震についても、もっともっと調査研究が進んでくれたらなぁと感じる次第です。
今回も読んでいただき、ありがとうございます。
長々と書きましたの、読みづらかったことをお詫びします。
次回は、またBCM/BCPの話題に戻る予定です。
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