介護事業所BCP義務化について
令和6年3月までに全介護事業所でBCP義務化!!
こんにちは 防災職人_中やんです。
少し間が開いてしまいました。(反省)
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木蓮の蕾み(純白の花が楽しみ) |
それでは、今日は介護事業所のBCP義務化について、厚生労働省が示している中身を少し紹介します。
令和3年度介護報酬改定
介護事業に関係されている方々であれば既にご存知の方が多いと思いますが、令和3年1月25日に厚生労働省から出された『厚生労働省令第9号』により、介護保険法、老人福祉法、社会福祉法に基づく介護支援事業に関する人員、設備及び運営に関する基準等の一部が改正されました。(詳しくは、厚労省ホームページで確認をお願いします)
BCPの義務化
主な改正点の概要は次のような内容です。
⑤制度の安定性・持続可能性の確保
大きく5項目が改正されているようです。この中の「①感染症や災害への対応力強化」がBCPの策定とBCM体制の構築の部分です。厚労省が発表している「令和3年度介護報酬改定の概要」には、
・感染症対策の強化 ・業務継続に向けた取組の強化 ・災害への地域と連携した対応の強化 ・通所介護等の事業所規模別の報酬等に関する対応
と書かれています。具体的に何が求められているかについては、省令の中に介護事業の種別ごとに記されています。こちらも中身を見てみましょう。
省令第1条を例にして見ると、第1条は『居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)』の一部改正です。この基準の該当条項は次のとおりです。
第30条の2 指定訪問介護事業者は、感染症や非常災害の発生時において、利用者に対する指定訪問介護の提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(以下「業務継続計画」という。)を策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講じなければならない。
と書かれています。これが感染症や非常災害に対するBCP(業務継続計画)の策定と、BCM(周知・訓練・見直し等)体制の構築を義務化する条文です。
義務化の対象は、どの介護サービス業種?
先ほどの第30条の2及び第31条第3項は、『訪問介護事業所』についての条項ですが、『訪問系』、『通所系』、『入所系』の介護及び看護事業、そして『介護福祉用具貸出し・販売』のすべての事業所について、同じ内容の条項が新設されています。
省令9号は、次のように構成されています。
第2条 指定居宅介護支援等
第3条 指定地域密着型サービス等
いつから義務化! 経過措置!!
そして、省令の附則に経過措置について書かれています。
この附則があるので、本来令和3年から義務化されるところを、令和6年3月31日までは努力義務になるわけです。
『努力義務』は、規定どおりにするように努力することで、結果的に規定どおりにならなくてもいいものです。これが『義務』とされた場合は、規定どおりにしなくてはならないということです。ただし、これは省令による義務化ですので、罰則はありません。できなければ即“義務違反=罰金・営業停止云々”とはなりません。
しかしながら、当然、厚労省としては義務化してでも介護事業者にBCPの策定とBCM体制の構築(周知・訓練・見直し等)をさせたいわけですから、罰則はないにしろ何らかのペナルティー的な指導(行政指導、許認可の変更、交付金等の制限・・・)がなされることが容易に想像できます。
地方自治体で勤務した経験から言えるのは、国が何らかの施策の実行を求めるとき、最初は「今度、義務になりますのでよろしくお願いします~。」とヤンワリ言ってきますが、いざ法令が施行になって、まだやっていない自治体へは、ものすごい勢いで畳みかけてきます。「交付金カットしますよ。全国に公表しますよ。それでもいいんですかぁ」みたいな感じです。(おっと! ちょっと言い過ぎたかな・・・反省)
令和6年3月31日までにBCP作ればいいの!? No!!です
BCP(業務継続計画)とは、感染症や災害が発生した時のための対応や業務の継続・再開のための計画書です。ようするに文書を作ることです。厚労省や色々な団体等から『雛形』やガイドラインが公開されていますので、それらを使って作ればそれなりに形は整うでしょう。
しかし、この計画書は、感染症の発生や災害の発生という非常時に機能するものでなければなりません。
そのためには、どんなリスクがあり、事業にどんな影響があるのか、事業所としてどこまで対応し、どの事業をどのように継続又は早期再開させるかの方針を定め、その方針に従った対応行動をどうとるか等々を計画し文書化することが必要なのです。
防災・災害等の一定の知識があり、BCPを理解している人が取り組んだとしても、数ヶ月かかる作業なのです。(私は、自治体のBCPを策定するのに1年半を要しました・・・)
それと、勘違いされがちなのが、『令和6年3月までにBCPを作ればいい』と思い込まれることです。もう一度、省令に示されている改正条文を読んでみてください。
令和6年3月31日までに介護事業者がやらなければいけないことは・・・
② BCPに従った措置をすること(施設整備や備蓄等)
③ BCPの内容を介護員等の職員に対し、周知・研修・訓練を定期的に実施すること
④ BCPを見直し改正すること
この4つを最低1サイクルやっておかなければいけないということです。本当なら、軽く1年はかかります。最短でも
どうでしょうか、多分、皆さんのお住まいの自治体からは、ここまでを念頭に置いて「BCP作ってくださいね」と言っては来てないのではないでしょうか?
期限が近づいてから「早く作りなさい!早く訓練しなさい!! じゃないと、私たちが国から怒られるじゃないですか!!!」なんて詰め寄られるかもですよ(怖っ)
以上、令和3年度介護報酬改定について厚労省が出した内容の中のBCP/BCMに関係する部分を紹介しました。
次回は、BCPを策定するには、どんなことをしなければならないのかについて紹介したいと思います。
今回も、読んでいただきありがとうごあいました。関心がある興味があると思っていただいたらフォローお願いします。
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